野良猫を保護することに決めたときから早9年

私がその野良猫であった子と出会ったのは、地元の駅周辺の営業が終わったあとの飲食店の出すゴミをあさっているネコがたくさんいるということを知っていたためです。その日も、家族を迎えに駅前まで行くと案の定ゴミを漁るネコたちの姿を目にしました。

その頃、野良猫の殺処分が進んでいるということを知っていたこともあり、できれば殺処分前のネコを引き取りたいということを地域の環境課で相談したこともありましたが、私が独身であり、家族も含めてネコを飼育した経験がないということから拒絶されてしまったこともあり、私は実際に自分で保護するしかないと思っていた矢先のことでした。

出逢った時の気持ちは汚いネコだなと思うくらいであり、実際に連れて帰ってからいろいろと分かることがあってびっくりしてしまいました。まずは、身体を綺麗にしてあげたのですが、目やにがついていて、目も瞬膜突出して視界が狭くなっていることがわかりました。

子猫であるのに、缶詰を与えるとがっつくし、皮膚にも炎症がありました。

翌日、獣医さんのところに連れて行くと、ノミやダニだけでなく、お腹の中に回虫や寄生虫もいるとのことで、虫下しをいただき、少しずつ健康面でのサポートとそれに効果的であるといわれる高栄養の食事を与えることにしました。

すると、みるみる内に元気になってくれ、最後に予防接種などを受けて病院も卒業することができました。と、思っていると、子猫ではあったものの、オス猫でしたので、今度は去勢手術を施さねば、スプレー行為という行動に出たり、行方不明になってしまったり、猫自身もストレスを感じやすくなるということで、費用をかけて施術してもらいました。

そして今、そのネコは推定年齢9歳となり、立派な家猫として我が家で暮らしています。もともとが野良猫であったとは思えないようなのんびりした子になってくれましたが、お迎えした当初、恐怖に恐れおののいたようにして、部屋の片隅に身を隠していた姿は今でもまぶたに焼き付いています。サイズも、最初から比べて倍以上に大きくなりましたし、もともとキジトラという色味だったこともあってか、年とともに黄ばんできているようにも見えますが、大好きであることには変わりありません。

今までと同じように、これからもこの子とともに思い出をたくさん作っていければいいなと思っています。